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  • 店主 角地 俊耶

STEPPIN' OUT IN STYLE


燃え盛る店主のCOOHEM熱。

近頃はやかましいほどにCOOHEMをオススメしている私です。

19SSのCOOHEMもいよいよ弊店では出揃い、こんなブログを書く頃となりました。

しかし4月ともなろうというのに今年の春は寒いですね…。

そんな外気と気分の温度差もすっ飛ばすような(強引)COOHEMの軽快な品々をご覧頂くにあたって、私がここまでハマる気持ちを少しでもシェアできればと思います。

- STEPPIN' OUT IN STYLE -

COOHEMのオフィシャルでは19SSのテーマを「オシャレして出掛けたくなる服」としています。

ここでいうオシャレとはあと少しの付け足しやシーンに合わせて服を着る、「洋服を楽しむ」ことを指しています。

山形県で育ったCOOHEMならではの、ソウルフードでもある玉こんにゃくや、孟宗汁(タケノコと酒粕の味噌汁のようなもの)や、何でも納豆をかける文化(失敬)…のように、県内でもそれぞれの地域に根ざした、米や肉のように派手に摂りがちなものとは違ったささやかな贅沢を楽しむ姿勢にも共通しているように感じます。

或いはファッションらしく、

「好きなものを着て、お出掛けする時の前向きな気持ち≒STEPPIN' OUT IN STYLE」

と、訳しても良いかもしれません。

ミニマルなファッションの格好良さも引き続く中、そんなハイな気分へと転換してくれる服が再び新鮮だと感じてラインナップ致しました。

ご存知の通りニットを主役にクリエイションをするCOOHEMの春夏は、様々なアイデアによって見事にお客様のWANTに応える内容になっています。

今回特に目立ったアイデアが、ポリエステルやナイロンといった合繊を使ったアイテムたち。

酷暑が続くここ数年の夏に、快適に着られる洋服はTシャツか半袖シャツの2択であった中で新しいスタンダードを感じさせる商品です。

全てのアイテムが洗える、というのが一つのセリング・ポイントになっていると思いますが、洗える素材の良いところはただ汚れた時に自宅で落とせるというだけでなく、多少のことでは物性(ここでは元々の見た目や雰囲気とします)が変化しないというようなタフさもメリットになっています。

また、綿や麻に比べて圧倒的に軽いという点も合繊の良いところです。

即ちそれは、ラクに着られるということを意味していて、皆様が今とても大事にされている選択肢の一つではないでしょうか。

機能の話も程々に、続いてプロダクトのオリジナル性についてです。

今回のラインナップでも頭抜けて洒落たジャケット。

ポリエステルのニットツィード素材はCOOHEMのシグネチャーマテリアルの一つでしたが、今シーズンは新たな素材開発としてこのTECH TWEEDシリーズが生まれました。

COOHEMのデザイナー大江さんよりお話を伺った時に、「色々と考えていた時にあのニットツィードを高温かつ高圧でプレスをしてみたらどんな顔つきになるんだろう…と閃き、すぐに試験をしてみたら面白い生地に仕上がった」、と仰られていたことをよく覚えていますが、もちろんそんなことをしたのもCOOHEMが初でしょうし、自分たちが作ったアイコンともなる素材を軽々とブレイクスルーしてしまう大江さんの創造力もまた特殊であると強く印象に残っています。

もう一つ、COOHEMのユニークな一面にも私は惹かれます。

実はこれまで販売をしていてその場で気付かれたお客様は0名ですが、よく見ると「YAMANOBE」「KNIT BOY」といったアロハシャツには用いられるはずもないワードが散りばめられています。

これはもちろん、COOHEM本社の所在地山辺町などを意味した言葉ですが、もともとヴィンテージのアロハシャツから柄やバランスをサンプリングし、そこから色やちょっとした柄の調整をかけていく中でのさりげない悪戯心が生んだデザインです。

ミクロなレベルでこだわった素材の良さを語ることが多くなった最近ですが、このように誰もが笑えるようなファッションの楽しみ方も非常にピュアで明るい良い提案ではないでしょうか。

ここ数年は技術や難易度にフォーカスする流れがありますが、究極的に言い放ってしまうと良い服を作る為に必要な条件とは単純で、良い素材を使い、丁寧な仕立てで、美しく見えるバランスを設計する、という誰でもわかる当たり前のことです。

しかし、今私が改めて良い服を定義するなら、”感性が光っているモノ”だと考えており、条件を揃えるだけでは叶わない、センスにこそその是非があると思っています。

また話が変わりますが、ここ最近の私の気分を一言に言い表すと「本物か、否か」。

新しい時代を迎える日本のファッションは、これからさらにスピーディーに移り変わり、停滞と進化の二極化はより激しくなっていくと予想しています。

一つ間違いないのは、お客様はより特徴を求め、より本物を探そうとするということ。

ちょうど3月下旬に創刊されたVOSTOKマガジン(編集長:大城壮平さん)が第一号のテーマに据えた言葉も「POST - FAKE」でした。

嘘や偽物だらけの世の中から次に起きる事とは何か?

真実とは、あらゆる力が作り出した虚像であるのか?

FAKEにまみれた時代にどう生きるか?

今信じている本当は、誰かが作った嘘である可能性も十分にあります。

自らが見て、自らで感じ、真実と信じることを突き詰める中で見えてくる”次”。

私はその答えの一つがCOOHEMであると信じ、これからもオススメしていきます。


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