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  • 店主 角地 俊耶

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このお店を始める前は、ある会社で販売員として店頭でお客様を接客することをメインの仕事にしていましたので、バイヤーとしてのキャリアはゼロ。

36歳にして採れたてホヤホヤの新米です。

15年以上業界で働いていると、店舗のスタッフにもバイイングに同行させて頂くチャンスもあって、何となく「買い付け」の雰囲気を味わったり、実際に買い付ける商品を選ばせて頂いた事も数えるほどですがありました。

大きな会社であるほどバイヤーの担う責任は大きく、在庫消化率や店舗の要望を細かく吸い上げなければなりませんので、最近は右脳(直感能力など)が優れているだけでは物足りないと言われる時代になってきたのはある意味進化でもありますが、右脳が優れる人たちにとって無理が生じているような気もします。

お客様の「こんなのが欲しい」という声はとても重要ではありますが、実は健全な裏切り

(こういうモノは想像していなかったけど欲しい!!)を期待しているのも同じくお客様が求めている事だと知っていますので、そのバランスがとても重要です。

個人商店という立場上、私は全て(接客、買い付け、在庫管理、個人的趣味)の現状と今後に関わっている(そりゃ当然)ので、色々と考えなければならない事が多いのですが、全部ひっくるめて今私がやらなければいけない事は、「ファッションを楽しむこと」に尽きると感じています。

それは、

・誰かが欲しいと言ったものではなく、私が欲しいもの。

・売れるかわからないけど、お店にあったら素敵なもの。

・お客様のワードローブに加わると、明日からのコーディネートがグッと楽しくなるもの。

・派手さはないけど、今も昔も変わらず価値のあるもの。

そういう着眼点で、2016年秋冬の商品は買い付けてきました。

Bechics

昨日、尊敬するデザイナーさんの展示会に行ってきた時に、

「Simplicity is the ultimate sophistication.」

(シンプルは究極の洗練である。)

という意味の偉人の言葉を教えて頂き、「コーディネートのシンプルさ」という意味以上に、ファッションの力や普遍的に美しいものをストレートに提案すること、その商品が持っている良さを過不足なく(現実以上に誇張したり脚色しない)そのままの形でお客様に伝えることが、実はとても難しく、カッコイイのだと感じました。

「この商品の良さは◯◯なところにあります」というのが本来伝えなければならない部分なのですが、それがどれだけ会話の中でお伝えできているだろうか…と改めて自分に問いました。

その為に、素材に触れてご試着頂き、肌で感じて、立体的に洋服をご覧頂く事もとても大切です。

私が素敵と感じたものたちが、お客様の生活に彩りを与えてくれることを願って、これからも良いものを素直にオススメしていきたいと思います。


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