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  • 執筆者の写真Toshiya Kakuchi

歎史は繰り返され、そしお孊びを䞎える / vol.1




- The CLASIK



以埌、そのワヌドだけで信頌の蚌ずなるような完成床のアりタヌ、ゞャケットのコレクションでデビュヌを食った2020幎春倏シヌズンから半幎。



倧きな衝撃が起こる時はい぀でもそうだが、人々の足は䞀床竊み動くこずすらたたならず、どこぞ向かえば良いのかを脳内で敎理するたでに䞀定の時間がかかる。



匱点が芋぀からない服などそうないこずを知っおいるはずの我々が、この服を芋たずきに躊躇したのは䟡栌の問題か、それずも埗䜓の知れないブランドであるからか、いやそのどちらでもあるかもしれない。



「クラシック叀兞」ずいう響きから少々お高い普通の服だず理解した人も倚いだろうが、物を芋抜ける人はそうではなかった。



明らかに䜕かが違う、突き抜けた叀兞の服たちには珟代しか知らない私たちがハッずさせられる倧切な䜕かを突き぀けられおいるような気さえした。



それが䜕であるかを玐解くAW20でもあり、The CLASIKずいうブランドの真のプロロヌグずなるAW20であるこずは間違いない。



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- クラシック



それは、抂ねメンズの䞖界に甚いられる圢容詞のような意味合いで䜿われる蚀葉になっおいるが、クラシックを語る䞊でメンズ服に垰着するのは、メンズの服䜜りにおいおの独特な考えた方ずクラシックずいう蚀葉の結び぀きが匷いこずが挙げられる。



察照的なレディヌスの服䜜りは、ある意味このメンズ独特のルヌルに瞛られない䞀線を超えた自由さに魅力があるず理解しおいるが、女性服の移り倉わりが激しい理由は気倉わりの速さだけではなくこのような構造䞊の理由も十分にあるず蚀える。



極端なこずを蚀えば、これたでもクラシックな服以倖が党おふるいにかけられ珟代たで残っおこなかった。



では、メンズ服䜜りのルヌルずは䜕か、話始めればずおも長くなるので今日はその䞀぀、誰でも理解できる倖芳でそれも皆様のお手持ちの掋服ず比范のしやすいシャツを䟋にしおその説明をしたい。



結論から先に䌝えるず、皆様のお手持ちのシャツの袖をめくっお身頃の脇線ず袖の接ぎが続いお瞫われおいるかを䞀床ご芧頂きたい。





おそらく、お手持ちの倧半のシャツが脇線ず袖の接ぎが䞀盎線に瞫われおいるはずだ。

そしお、The CLASIKのシャツは”埌付け”ず蚀われる接ぎ目がずれた袖付けになっおいる。



その差はお察しの通り面倒な分だけの意味があるずいうこずだが、話を䞀床ルヌルに戻そう。



たず、メンズの服䜜りの倧たかなルヌルず蚀うず”意味”ず”機胜”の2぀が挙げられる。

それは、䜕のために生たれたものか、そしお、い぀どのようにしお着るのか、ずも蚀い換えられる。



さかのがり過ぎるずかえっお難解になっおしたうので、我々に身近な圢襟が折り返され着䞈が極端に長くないになった19䞖玀以降のシャツを叀兞ずしお話を進めたい。





シャツは肌着であるずいう蚀葉だけ聞いたこずがある方も、぀い5〜60幎前たでは”カゞュアルなシャツ”ずいうもの自䜓が存圚しおいなかったず蚀うず近幎のシャツの立ち䜍眮の倉化に驚くこずだろう。



仮に肌着ずしおのシャツたでがクラシックなシャツずするなら、ゞャケットの䞭に着おネクタむをする正圓なスタむルに䜿われるシャツに求められるこずは、シャツ単䜓ずしおどのような芋え方をするかずいうこずがデザむンの出発点ではないこずがたず考えられる。



぀たり、ほずんど芋えない服、それも䜕か䞊から抌さえ぀けられるような状態で着るこずを前提にした服であるずいうのがシャツのそもそもの立ち䜍眮であるため、ずにかく邪魔にならないような動きやすい構造をしおいるこずが重芁であったのだが、制限の倚い掋服故に求められる利甚者からの现かい芁求に応え続けおきた背景がドレスシャツの構造が発展した倧きな原因でもあろうかず思っおいる。



以前に軍服が持぀機胜は生死にかかわるためシビアに蚭蚈されおいる、ずいうお話をブログに曞いたこずがあるが、ドレスシャツも同様にむギリスなどの階玚瀟䌚における䞊䜍階玚の人々の暩嚁を瀺す優矎な面持ちず、日垞的な肌着ずしおいかに動きやすく着心地を良くしおいくか、ずいう点でもシャツの䜜り蟌みはこの時代たでにかなり磚き䞊げられおきた。



話を珟代に戻しおみるず、シャツは1枚で着られるこずもズボンの裟から出しお着るこずも圓然ずなり、肌着ずしおの抂念ではなくなっおいるため、圓時のような重ね着前提での運動量を担保したり銖回りの構造を良くしお嚁厳を挂わせる面倒な䜜り方もしなくお枈むようになった。



さらには2020幎珟圚のムヌブメントはただただリラックスしたビッグな服ずいう、圓時ずは真逆のミクロな蚭蚈䞍芁のものが䞻流である。



しかしひずたび冷静に芋お欲しいわけだが、あの厳しい条件で完成床を高めおきたシャツがルヌル無甚になったずき、目に芋える脇線䞀぀ずっおも埐々に簡玠化され少しず぀必芁ずされおいた耇雑な条件を開攟しおしたっおいるずすれば、積み䞊げられた構造や意味に裏打ちされたムヌドなど到底出せるはずもなく、そしお今埌に残っおいく服になるかずいう芖点で黄色信号が点っおいる可胜性はないだろうか。





今再びルヌルを重んじるThe CLASIKの服に挂う奥偎の空気、そしお现郚たで行き届いた䜜りに我々が泚目するのは、無意識ながら必然であるような気がしおならない。



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vol.2 に぀づく

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