MAATEE&SONSにお願いして別注で作って頂いたパンツを明日から発売します。
まず、素材については特に拘りました。
オリジナルのウールギャバジンは極上の原糸を使い、経3本緯3本の糸を入れたガッチリ立つ綾目。通常のデニムやサージ等との比較で言えば約3倍程度入れ込んだウールギャバジンで、堅さはありますが驚くほどにしなやかにドレープする、原糸の良さが際立つ素材だけでも十分満足できるパンツです。
穿いてもいない状態でまるで自立するかのようなシルエットは、素材の張り出しの強さによるものですが、どんな体型の方が穿いても漏れなく抜群のプロポーションが得られるという、痩せ型の私などにとって特に嬉しいポイントです(テーブルの上に置いて折り重ねても生地の重さに耐えうる反発性!でもタッチはハードではないという…どうなっているんだ!?素材)。
実はこの素材に近いものが、tim.の時代に他の商品で使われていたことがありました。
私も所有していて、当時一番着用頻度が高かった絶対的にオススメできる素材です。
当時その商品をお求め頂いた何名かのお客様から、私と同じくとてもよく穿いたという声を頂き嬉しかった思い出があります。
そして、今回は私が大好きなその素材をMAATEE&SONSらしくアップデイトしながら、抜群に美しいシルエットを持った洒落たスラックスに仕立てて頂きました。
お履き頂くとわかりますが、素材との相性が完璧な流れるようなフォルムが特徴。
スラックスが得意なMAATEE&SONSの良さは最大限に、しかし今回は単なる2タックトラウザーズではなくウエスト部分に施されたオリジナルのディティールがこの美しいシルエットを更なる高みへと誘います。
フロント、バックにそれぞれ配されたアジャスト機能は、ヴィンテージのパジャマパンツなどにあるディティールをアレンジしたMAATEE&SONSオリジナルデザインです。
フロントに二箇所、背面に二箇所の持ち出しが付いた仕様は全てを絞ると8cm程度の調整ができる2inc超えの調整幅で、もちろんノーベルトで履けるだけではない、絞りを効かせることで腰回りのデザインが可変するようなデザインになっています。
数ミリの歪みも出ないクリースライン、反発性の強い素材が生む美しいプリーツの弧。
深みのあるディープネイビーは、タックの影を黒よりも黒く見せるような陰影があります。
パジャマパンツと聞くと、ルーズなイメージをされる方も多いのではないでしょうか。
さながら、ビスポークのスラックスのようなハイバックの仕様は、どのようなフォルムのトップスで合わせた時も美しくフィットする、ドレスの哲学を内包したMAATEE&SONSらしい奥行きのあるデザインです。
ビスポークのスラックスのような完璧なフィットと美しさを持ったパジャマパンツ。
相反するような要素の結合と新たな表現。
見て、触って、穿いてみてください。
いや、それすら必要ないかもしれません。