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  • 店主 角地 俊耶

COOHEMに学ぶ - vol.2


いよいよCOOHEMのオーダー品も全て揃ったところで、前回に続く第二回目に。

第一回目は米富繊維の歴史やCOOHEMの全体感についてのお話が中心でしたが、第二回目は商品の具体的なおすすめポイントと、先日COOHEMの優秀なスタッフ様から教えて頂いた少し掘り下げた情報を私が説明できる範囲でお伝えいたします。

その前に、ニットって本当に面白い服だなぁと改めて感じた今回。

COOHEMの大江社長や生産に関わる本物のプロフェショナルの皆様が、全く知識が追いつかない私にご丁寧に長時間ご説明頂いたことを心から感謝しています。

さて、まずはこちらをご覧ください。

こちらは、今回Bechicsで買い付けさせて頂いたノルディックニット、アランニット、マルチボーダーベストに実際に使用している糸を並べたカードです。

(こんなものまでわざわざご用意してくださるところがさらにCOOHEMに惚れる理由!)

見るからに変わった糸を使っていることが伺えますが、これらは全て太さや形状が異なる糸で、それを組み合わせて一着のニットを作るというのがCOOHEMの一つの特質です。

右上のファンシーヤーンなどをご覧頂くと一目瞭然ですが、こんな形状の糸をどうやって機械で編んでいるのか全く想像できないようなものまで使えてしまうのもすごいところで、これらは一般的には手芸用の糸と括られるように、手編みのニットに使うことが殆どと言われています。

反対にイメージしやすいところで言えば、シャツのような布帛生地は同一、もしくはある一定の太さの糸を使って織るため、見た目にわかるほどに大胆な変化をつけることはあまりせず、その点ニットは技術さえ伴えばここまで異質なもの同士を組み合わせて編むことができ、それによって各部や全体に強いコントラストが生まれ、ニット特有の豊かな表情を作ることが可能になります。

真ん中のアランニットに使う白いスポンディッシュな糸は、糸の撚りを少なくしたロービング糸というもので、カード上でもかなり膨らみがあることが伺えますが非常にボリュームがあり、驚くほどに軽いという点が特徴になります。

これはニット特有の考え方らしく、イメージするのがとても難しく感じたエピソードですが、良いニットを評価するときには「糸と柄と編み方の組み合わせ」をどれだけマッチさせられるかなどを見るそうで、そのどこか一部でもトゥーマッチになってしまうと台無しになる中で、このアランニットを展示会の時に見た日本で最も有名なニットの賢者の一人(絶対に皆様知っているブランドの社長様)が、素晴らしく良くできていると評価されたそうです。

私自身はそんなお話だったとはつゆ知らず、ただただ試着しまくった中でこのアランニットがツボ過ぎた…という、本当にただのバカかと思うような選び方をしていたわけですが、後日そのようなお話を聞かせて頂いた時に、あの時感じた刺激や新鮮さは私の個人的なハッスルだけではなく、プロダクトとして今までにない新しさを持っていたからだと振り返っています。

チルデンニットのような配色ですが、丸首で素材や柄感がとてつもなくカワイイ。

そして、「BIG ARAN KNIT」と名付けられたようにサイズ感もまさに今の気分。

トラッドなアイテムがモダナイズされた典型的な好例で、是非皆様に着て頂きたい商品です。

他にも色々とご紹介したいことだらけですが、続きは是非店頭で。

いつもおしゃべりが止まらない店主がさらにヒョーヘンするCOOHEM。

いやもう、ほんとにね…マ〜ジで良いから。

(っていう豹変はダメですが、自信を持ってオススメする本当に良いニットです!)


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