奇しくも27歳でこの世を去った、多くの才能を持ったアーティストたち。
華々しい舞台で見る天才たちには様々な影があり、薬物、銃、毒…など、天才たる人の真人間としての苦悩や、取り巻きからの醜悪が彼らを伝説の人に変えてしまった歴史はあまりに悲惨でありながら、人々に強烈な印象を与えた「27歳の偉人たち」への憧れと敬意から、「The twenty seven club」として語り継がれています。
もう一つ、今回のキーマンである竹内俊太郎さんと言えば、「キモカワ」なアートで人気のアーティスト。
世界中のあらゆるアイコンを、独自のゆるいタッチで強烈に描く作風が受けています。
その竹内さんが「27」をキーワードに、新しい作品を作られました。
そして、2018年春夏からお取引を開始した「blurhms(ブラームス)」は、ミリタリーなどのルーツのある服を現代的にアップデイトしたり、ぼんやりとした(blur)イメージから、最終的に形にする時まで悩み(hmm…)続けるとできる、雰囲気ある洋服を提案している日本のブランドです。
デザイナーのMさんは、ブランドネームと同じく寡黙で見るからに職人肌。
これはなかなか手こずりそうだな…w、と思いながらも展示会で色々とインタビューさせて頂きそこで得たblurhmsの魅力を手短にご紹介します。
・服を着た時に感じるニュアンスを大切にする
世の中にこれだけ多くのブランドがあって、どこがどのようなことをしているかというのも容易にわかる時代になりました。
「ナニナニ加工の超ナントカ素材」とか、技術や苦労話に納得させられる私たち消費者の買い方は最近のトレンドにもなっていますが、ある意味窮屈で良くも悪くも想定内であることが多いように感じます。
blurhmsの洋服は、話す前にまず着て欲しいと仰っていたのが印象的です。
・良いものを作ることは当たり前。では、良いものって何?
ことカットソーに関しては、着た時の肌触りやシルエットが良いことは当たり前になってしまいました。
それって本当は凄いことなのですが、いまはそれだけでは納得されない方々も増えています。
blurhmsのオリジナルサーマルは表面のカリっとした凹凸感ある表情にこだわるだけでなく、裏面はフラットに編むことで着用時のタッチと、着用後の伸びやへたりを軽減し、サーマルの欠点である型崩れが起きにくいよう仕上げられています。
また、製品洗いをかけた後に乾燥機で仕上げているため、お客様がご自宅で低温乾燥機を使っても大丈夫になっているなど、着る瞬間も着た後も良いものであるための工夫がされています。
それに、展示会の時には一度も話題に上がりませんでしたが、blurhmsの商品はどれも非常に価格が良い。品質に対して少し安すぎるくらいです。
しかしそれも、良いものの条件として重要な気がしています。
・古着のような服
Mさんは、古着も大変詳しく学生時代から様々な古着を着てきた方です。
そんな方はMさん以外にも多数いらっしゃいますが、最近古着屋で古着を買うことがあまりなくなっているという話を、私の世代やそれ以上の方々からたまに聞きます。
つまり、欲しい古着がないし、古すぎて着る気にならないものも多いということだったりします。
でも、古着には歴史も味もあって、それが今の洋服からは感じられないようになっているのもまた洋服を買う上で苦労する一面として皆様からよく聞きます。
Bechicsでは古着を扱っていますが、古着にしかない雰囲気がどこから出るのか?というのを私なりに理解してその雰囲気を持っているものを積極的に買い付けるようにしていますが、blurhmsの作るモノのような古着は、探してもやはりないのです。
先ほどお話しした竹内さんとblurhmsが共作したTシャツも本日入荷し、お店に並べました。
テーマにもある通り、27歳で生涯を閉じた3人がイラストされたものの他、あまりに弱そうなJAGUARやBLACK PANTHERがイラストされたプリントTEEもあります。
その他、上写真のヘヴィーウェイトのポケTなど、今シーズンオススメの”良いもの”が揃いました。
私は話しすぎてしまうタイプなので、あとはやっぱり着て頂いてその良さを感じてください。
blurとhmmの結果が必ず見えるはずです。