カジュアルアップとドレスダウン

April 12, 2018

珍しく、今日は海外のブランドについての記事を。

 

ブログのご覧の皆様ならご存知の方も多いと思いますが、Salvatore Piccolo(サルバトーレ・ピッコロ)というブランドを今季よりお取り扱いさせて頂くことになりました。

 

このブランドについては、全国の諸兄が色々と語ってくださっている(是非googleにお尋ねください)ので私が今さらブランドの生い立ちや手仕事の何たるか…というようなお話をするまでもないように思いますので割愛して、今回は私が思う海外のブランドの良さや、日本のものとの違いについて書いてみようと思います。

 

 

 

 

インポートブランドというと、世代的にパッと思い浮かぶのは「martin margiela」や「DRIES VAN NOTEN」や「Saint Laurent Paris」というようなものであったり、今旬なものなら「Kiko Kostadinov」「KOCHÉ」「HED MAYNER(恥ずかしながら数ヶ月前まで知らなかったのですが…)」などなどでしょうか。

 

個人的には、ブランドを象徴するようなデザイン(ロゴ)や着る人よりもプロダクトが目立つものは趣味ではないので、それらを避けると結果的にインポートは買えないことも多いのですが、マルジェラのニットや、ドリスのジャケットのような特有の匂いがあるものを見ると、海外ならではの格好良さを改めて尊敬するとともに、ヨーロッパと日本の深層的な美意識の違いを感じます。

 

 

 

 

逆に、日本のブランドは日本人が着こなし上手が故に、プロダクト自体に遊びを持たせ、抜け感やハズシといった”着こなす服”が多いように思いますので、「その人らしさ」を大切にする弊店としてはマッチするブランドが多く今の品揃えになっています。

(語弊が生まれるといけないので注釈を入れると、インポートはそれがないという意味ではありません)

 

そういう観点で言うなら、このサルバトーレ・ピッコロは後者の”着こなす服”寄りだと思いますが、それぞれインポート物らしい色気や品を感じるポイントがあって、それらを内包しながらうまく使って頂けるといいと考え品揃えしたという経緯です。

 

 

 

 

色々ありすぎてまた長くなりそうですが、私がサルバトーレのシャツに思う良いところは

 

・欧州独特の職人技

・曲線の描き方が上品

・色がキレイ

・コンパクト

 

逆説的な話し方をするなら、よくあるイタリア物の派手な装飾性や、ダイナミックすぎるフォルムや、キラキラなど、陽気な彼らが作るチョイ悪なアイテムがニガテな私にとって、カッコいいけど諸刃なイタリア物が色々削がれて片刃になったようなイメージがサルバトーレの服。

 

セクシーを履き違えたような胸元の開き方や、必要以上に絞られたウエストと袖口、さりげないように見せかけたさりげなくもない襟のカールなど、イタリア物らしいといえばその通りなのですが、私からすると逆に下品に見えてしまい敬遠していた「腕は良いけどイヤミな服」が彼の出現によって一気に見え方が変わったような気分でした。

 

 

 

 

欧州ならではの美しいステッチワークや色彩感覚、そして、日本にはあまりない「誰かのために着る(王様〜仕事〜女性など)」服にある美しさや威厳にも近い空気感は、たとえネクタイをしないシャツであってもドレスの匂いを帯びていてとても色気があります。

 

少し物理的なお話もしておくと、インポートモノがどうして日本と違った雰囲気を持っているかと言うと、例えば生地を作る上で不可欠な水の成分が違ったり、気候や湿度の差などもあったり、綿であれば畑の土も違ったりすることも一要因となりえます。

 

月並みな表現ですが、イタリアのトマトと日本のとまとで味が異なるように、品種を同じくしても背景の違いによってまるで違う味わいになるのは洋服も同じで、それがインポート物の魅力につながっていたりします。

 

青という色を表現するときも、目が黒い日本人に見える青と、茶色の目をしたイタリア人(北側は青い人も)では色彩感覚が違うため独特な色が存在するわけで、少し脱線しますが海外でベージュが流行しにくい理由がそれだったりもします。

 

 

 

 

そして、ことインポートのドレスシャツに関してはハンドステッチで縫っている部分が3箇所なのか、5箇所なのか、7箇所なのか…みたいに、その数が多いほど良い物のように取り上げられたりしますが、サルバトーレのシャツは手とマシンそれぞれを使って、着心地とヴィジュアルの両方が彼の理想に近付くように作られています。

 

サルバトーレも手作業を巧みに使うのですが私自身は特にハンドに執着することもないので、純粋に彼の仕上げたもののバランス感が他のブランドに比べて好みであって、アメリカンやモードな雰囲気にもマッチしながらきちんと日本製とは違ったイタリア顔であることがわざわざサルバトーレのシャツを買い付けている理由です。

 

 

 

 

夏になると少し派手めな楽しいアイテムを着たいけどJamsのプリントは子供っぽいし、かといってバティックプリントも違う…なんてよくある話ですが、生地感やシルエットにもこだわりがある大人が少し遊びたい時に、その気分を満たしてくれるものが多いのもイタリア物の良さだったりします。

 

シンプルに言えば、ソフトで美しいものを上手に作れるのがイタリア人の良さと言っても良いかもしれません。

 

 

 

 

Made in Japanが良いとか、インポート物じゃなければ…というような古い固定概念は無くなっている昨今ですが、常にそれぞれの良さを見極めてタンスに揃えていける大人なら、イタリア物の一つくらいはきっと入っているはず。

 

今や帽子をかぶったカジュアルおじさん化している私も、実はタキシードやブラックスーツとともに必殺のイタリアブランドをいくつか持っていたりして、いざという時にカッコつけられる状態にしていることを大切にしていたりします。

 

カジュアルアップとドレスダウン。

 

二つの着地点は、同じように見えて全く異なることを皆様ならわかって頂けると思い、ドレスの領域を少し入れてみました。

 

カジュアルなスタイルでも繊細なところを大切にできる、精神的ドレスマンにお勧め致します。

 

 

 

 

 

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